査定はどの様に行いますか?
査定は一般的に下記の作業を行います。
・敷地周りの調査(境界・越境・高低差)
・建物の外観の調査(ひび割れ・外壁塗装)
・建物の内部の調査(使用状況の確認)
・設備の調査(劣化・耐用年数・リフォーム内容の確認)
・権利関係の確認等
後日、この内容を基に査定書を作成します。
現地確認せずに行う簡易査定(面積と築年数だけで算出)もあります。
☆ここからが、本題。
一般的に身近によく聞く査定
◎貴金属の買取査定(大黒屋さん・大吉さん・エコリングさんなど)
◎不用品の買取査定(トレジャーファクトリーさん・セカンドストリートさんなど)
◎車の買取査定(ガリバーさん・カーネクストさんなど)
これらの査定に共通するのは「買取査定」(責任あり)です。
不動産も価格(相場)を知る手段として一般的に査定が用いられますが、
不動産の査定には2種類「仲介査定」と「買取査定」が存在します。
ですが、同じ査定でも内容が全く違います。
※「買取査定」はその金額に責任を負います。
※「仲介査定」はアドバイスなので責任は負いません。
実はここが不動産査定の大きな落とし穴なのです。
「買取査定」は責任が伴いますのでシビアな査定になりますが、
「仲介査定」は責任がないので金額の高い査定書が出る傾向があります。
一括査定サイトが、そのいい例です。
(低い査定書を出すと断られる可能性があるので高い査定書になる様に操作をする)
売主様からすれば査定金額の高い会社にお願いしたくなる(売主様の本音)
不動産会社からすると責任がないので少しでも耳障りのいい言葉と高い査定書を出す事で
依頼をもらおうとする(不動産会社の本音)
ここで分かれる不動産会社の見極め
高い金額の査定書を出して売れなければ価格を下げればいいと考えるだけの営業マン
(地元の会社でない事が多い)
現実的な金額の査定書を出して売主様の気持ちに本音で寄り添える営業マン
(地元で長期間営業している事が多い・購入者のニーズを良く捉えている)
※30年以上、この不動産仲介をしてきた結果、
そもそも仲介で売りに出すのであれば査定書は必要ですか?と言う結論に至ります。
責任のない書類を出した所であまり意味がない様に感じるからです。
不動産売買をビジネスとしているプロ(業者)は査定書を出して欲しいとは言いません。
・新築一戸建を分譲する建売業者
・宅地を開発して分譲する業者
・中古住宅を買取ってリフォームして販売する業者
・競売物件を取得して販売する業者
これらの業者に一つだけ共通している事があります。
「過去の取引データと現在売りに出ている物件との比較」これだけです。
査定をする為に使う過去の取引事例と現在売りに出ているお家との比較が最も大事なのです。
売に出すと、近隣の売り物件とどうしても比較されてしまうからです。
ちなみに、弊社は創業当時2000年からの取引事例を全て保存しています。
購入者層の具体的はイメージ
総合的に判断して、この価格帯なら早期売却、この価格帯なら長期的な販売
こう言った具体的な予測が出来る事が大切だと思います。